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太田農園/農業生産法人 melON株式会社
太田農園/農業生産法人 melON株式会社
太田 誠(MAKOTO OHTA)

私達ごとですが、本日令和4年9月14日、農業生産法人melON(メロン)株式会社を設立し、代表取締役になりました。就農してから10年、経営移譲から2年と個人的にも節目の年となりました。 (過去最高に長い文章なので飛ばして、最後だけ読んでもいいと思います(;゚ロ゚)) 少しだけ自分の人生を振り返ってみようと思います。 私は、太田家の長男として生まれて小さい頃から 学校が休みの時は、農業の手伝いをしていました。 子供の頃から農作業を手伝っており、 収穫の作業は勿論のこと、 スイカのトンネルを作ったり 野菜の予防を手伝ったり ありとあらゆる農作業を手伝ってきました。 大人になって、友達と小学校の頃の 夏休みの話になった時に、夏休みの思い出に大きな差があったのを 覚えています。 僕の夏休みの思い出と言えば、朝四時からたばこかきの手伝いをしたことでした。 そんな中、当然将来は家業の農業を継ぐものだと家族も含めて自分も考えていました。 しかし、高校、大学と通っていく中で自分が夢中になっていったのが 『洋服』でした。 僕が学生の頃には、新潟市の古町や万代にたくさんのお店があり、自分が感覚的に好きなものを探しにいく、宝物探しの感覚でワクワクした気持ちだったのを覚えていますし、今もとても大好きなことの一つです。 そして、大学卒業後、『話す』のが大好きで洋服好きだったこともあり、新潟のアパレル会社に就職しました。 社会人になって初めての会社で、自分の仕事の向き合い方を学んだ最初で最後の会社勤めでした。 会社に勤続したのは四年で、短い期間でしたが、その会社では入社した1年目は洋服のお店に勤続して、その後、高級時計を取り扱うお店に異動になりました。 今思えば、そこでの経験が今の農産物作りに大きく左右しました。私が取り扱っていた高級時計は主にスイスで職人が手作業でひとつひとつ素材や技術、デザイン、ブランドや歴史にこだわり、製造されたものでした。その価値をしっかりと販売員である私たちが学び、伝え、 お客様に共感してもらい、販売することにやりがいを感じていました。 会社に勤めて四年が経った頃、家業を継いでいた弟が離農することになりました。 そのタイミングで家族から農業を継がないかという話があり、会社と違って自営なら仕事で好きなことができるのではと甘い考えで、就農しました。 しかし、就農後、まもなく現実の農業を知りました。 朝は早い、体は疲れる、休みはない、工場のような出荷作業。 そして、高校は普通科、大学は情報関係、就職先は、アパレル関係。まさに畑違いでの就農。 農業の事は、肥料の撒き方一つ全く分からないまま、就農し、本当にたくさんの失敗をしてきました。 灌水時間がわからず、かぶが割れたり、肥料の事や農薬のタイミングが分からず、長ネギが規格落ちしたり、スイカの苗の管理が分からず枯れてしまったり、時にはハウスのメロンを3分の1枯らしてしまい、挫折と後悔と、無知な自分に腹が立ち、悔しい思いを毎年しました。 他の誰よりも失敗してきた自信があります。 その失敗を翌年まで忘れる事なく、改善策を1年間調べたり、他の農家さんに聞いたり、上手だなと思う人に知らない人でも話しかけて教えてもらったり、とにかく勉強しました。 最初に思い描いていた農業とはまるで違い、種を蒔けば採れるという簡単なものではありませんでした。 加えて、不満が沸いたのはこれだけ苦労して作った野菜の価格が 相場で決まってしまうことでした。 高級時計で知った世界とは全く違い、良くできた年ほど野菜の値段が安い。自然災害で失敗すればすべてゼロになる。 とても悲しい気持ちと悔しい気持ちになったのを覚えています。 そこで、何もわからないまま、高校の同級生を誘って、農家レストランを一年かけて、自分達で一から準備をして、オープンしました。 そこでは、規格外になった野菜や、自分達の野菜作りのこだわりをダイレクトに老若男女に伝えることができ、一気に太田農園の野菜は知名度を上げていくことに成功しました。 農家レストランはこのご時世ということもあり、閉店しましたが、それまでに農業体験や収穫体験、あらゆるお客様とつながるきっかけがたくさんできました。 その中で、「長ネギだったら軟白が長い方がいいよね!」や「すいかは甘くて大きい方がいい!」など自分達が作る野菜に太田農園独自のコンセプトが明確化していきました。 そして、太田農園の情熱野菜の冠野菜「情熱メロン」。 この誕生には、個人的なエピソードがあります。 私の妻が、大のメロン好きで、結婚する前に「甘くて、スイーツ感覚で食べられるメロンが食べたい。」と話していたので品種選定、栽培方法をとにかく高糖度なものを目指して栽培しました。 その時から、栽培によって甘さが大きく変わるメロンの栽培にどっぷり浸かり、太田農園と言えば「高糖度」が代名詞になりました。 そして現在、太田農園の野菜作りはどの野菜もとにかく甘い「高糖度」と鮮度や見た目でより感動を「高品質」な野菜作りを目指して栽培されている独自の砂丘ブランド「情熱野菜」と考えました。 【melon=メロン】メロン作りは僕たちの仕事の原点。情熱を持ち、挑戦、成長を 【ON=続く】続ける農業を後世に繋ぐ。 を目指して、農業生産法人melON(メロン)株式会社を設立しました。 一緒に、働く仲間のために、皆が皆のための農業をこれからもしていきたいと思います。 僕のことを応援してくれていた祖父が今年の3月31日に亡くなりました。 けど、祖父の誕生日である本日9月14日に会社を無事、立ち上げ、新しい門出となりました。 正直、不安もたくさんあるし、今から思い悩むこともたくさんあると思いますが そういう状態でないと、自分が。自分達が成長していないと落ち着かない性格のようです。。。 引き続き、我々、農業生産法人melON(メロン)株式会社が展開する太田農園ブランドにご期待ください!!!! ここからさらに目に見える変化を遂げて行く予定です。 ワクワクするような、アガる農業をしていきたいと思います!